いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
頭の中で、めくるめく世界が映画のように流れていく。
待て待て待て、あたしの妄想!
それ以上想像したらダメだってば!!
あたしの小さな胸のふくらみが期待と不安でいっぱいになると同時に。
また例のごとく、血脈が鼻に集中する。
つっ! つつぅ――!
「ああ! 姫さまがまた鼻血をぉ!」
「シュリ! あなた一体何をしたのですか!」
「いや、オレはまだなにも……」
「って、シュリ何かする気だったんだぁ? なんならぁ、オレが手取り足取り指導しちゃうけどぉ? わぁっ! そんなに怒るなよ、冗談だよ、冗談!」
ワンピースにつくのをさけるように身を反らす。
噴火とまではいかないけれど。
垂れる鼻血にあたしはしみじみ思う。
この体質改善なくして、貞操の危機はありえない。