いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~

話が途切れる。


なにか話さなくちゃダメ!
でも、もう話すことが見つからない。


「ほら、行かないと」

「あ、うん。そだね。行ってきます!」

「……ああ」


後ろ髪を引かれまくって、あたしは重い脚を一歩外へと向ける。


そのとき、腕を強く引かれ、あたしは後ろに引き戻される。


(え……!?)


心地のいい温度があたしの唇の上に重なった。

優しくって。
柔らかくって。


甘い、甘いシュリのキス。


あたしは目を閉じた。


シュリを感じる。

シュリの熱を感じる。

シュリのすべてに、あたしは包まれる。


「おまえが帰ってくるまで、どれだけでも待ってやる。でも、あまり待たせるな。
我慢できなくなったら、また誘拐するかもしれないから」

「うん!」



「シュリ、大好きだよ!」
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