いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
「直れ!」
クラウスはそう言うと、集団を元に戻し、なにやら説教のようなものを始めた。
「朝礼ですよぉ。騎士団の教育・訓練は騎士長補佐のクラウスの仕事なんです。見た目、ちょっとごついですけど、面倒見いいし、みんなに慕われてるんですよぉ。ちなみに、騎士長カレンとは同期入団なんですけど、クラウスのほうが年上なんです」
「年下が上司ってやりにくそうな気がするけど……」
「そうですかぁ? でも、あの二人、全然仲いいですよ。疑っちゃうくらい」
「なにを?」
「なにをって……ま、大人の話です」
フランの不敵な笑みに、朝から不謹慎な妄想をしてしまう。
カレンとクラウスなら……悪くはないかな。
「それじゃ、次に行きましょう♪」
「あ……うん」
まだ続いている騎士団の朝礼を後にして、あたしは再びフランの隣で歩き出す。
右へ曲がったり。
そうかと思うと左に曲がったり。
どんだけ入り組んでるの、このお城。