いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
「姫様、シュリさんのこと、お嫌いなんですか?」

「まさか! なんで!?」


嫌いなわけがない!!

むしろ、その逆。

気になって。

気になりすぎて、おかしくなりそうなの。


気がついたらいつもシュリのこと考えてて。
あの晩の彼のことを思い出してて。
彼に会えば、知らず知らずに眼は追っていて。


「シュリさんは、不器用なんですよ。ま、照れ屋なんだと思うんですけど。でも、ボク、知ってます。シュリさん、姫様といるときは、他のどんなときにも見せない顔、しているんですよ」


それってどんな顔?

あたしには、特別に不機嫌そうに見えるんだけど。


「ふふふ。きっとすぐにわかりますよぉ」

いたずらな笑みを目の前の美少年はのせて見せた。

なんか、あたしすっごくおもちゃにされてない?

「それより、ユーリくんはどうして騎士団に入ろうと思ったの?他の人に比べたらずっと若そうに見えるんだけど……」

これ以上からかわれないように、あたしは話を切り替えた。

ユーリくんは「憧れなんです」と即答した。

「カレンさんはボクの憧れの人なんです。小さい頃、女王陛下の傍に立つカレンさんを見て。ボクもいつか、あんなにキレイで強い人になりたいってそう思ってて。
で、志願したんです。周りにはすごーく反対もされたんですけどね」

「確かに……カレン、キレイだもんね」

「ほんとに……入団して、女王騎士になりましたけど。ほんと、到底及ばないって日々ダメージうけっぱなしですよ」

「そんなことないよ! 将来は有望だよ!! 今だって十分かわゆいし」


青年姿のユーリくんを想像してみる。

ベルばらのオスカルも太鼓判押す美青年になることは……まず、間違いない。


ユーリくんの顔がきらきらと輝きを増した。
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