いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
「こんな力があたしの中に眠ってるの……?」
「もちろんです」
力強いカレンの返答に、背筋がゾクゾクした。
「城下にはこの力は及びません。
ですから、大人しく、ここで穏やかに過ごしていただけませんか?」
確かにここにいれば、すごい安全だって言うのは、あの理科の実験みたいなのでよーくわかった。
でも。
あたしは、カレンの左斜め前で壁に寄り掛かって立つシュリを見た。
シュリは目をつぶって、静観を決め込んでいる感じだった。
両手を組み、別に興味もないっていう雰囲気だ。
(命をかけて守るって……そう言わなかったっけ?)
あのときの約束通りなら。
あたしが仮に危険な目にあおうとも、シュリが守ってくれるよね?
それとも、あのときのシュリはニセモノ?
そんなことない!
あれは間違いなくシュリだ!
褐色の肌の人なんて実際彼しかいないんだし。
そう、この国のだれもがみんな透けるような白い肌。