いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
カレンの指示で、あたしとお供二人は、この国の庶民服に着替えて出かけていた。

普段、お城で身につけているものより、もっと丈が短いワンピース。

ラッパ口の五分丈の袖ぐりには豪華な刺繍はない。

麻のような、ちょっとごわついた素材。

フリフリの白地のミニスカートはかわいいけど……


着心地は?


って聞かれたら、やっぱりお城の服のほうが肌ざわりはぜんぜんいい気がする。


「姫さまはなにをお召しになってもかわゆいですねぇ」

顎に手を当て、感心したようにフランはうなずいた。


そうかな?


褒められるのはうれしいかも♪


って、のんきに歩いているけれど……


(さみしい町……)


アラジンの舞台みたいな町並みは、人一人いなく、立ち並ぶ屋台にも、お店にも品物はなかった。
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