いとしのネコミミ騎士(ナイト)さま!! ~イケメン騎士軍団と砂の国~
「魔族に襲われたの?」
あたしの問いかけに、ユーリくんは小さく首を振った。
「病の傷を隠しているんです」
「病って……星砂病?」
「シュリさんに聞いたかもしれないんですけど。結晶化はある日突然なって、徐々に体をむしばんでいくんです。食べ物が腐るときと似ていて、一か所出来たら、そこから少しずつ広がっていって。最後にはすべてが砂になってしまうんです」
「みんな場所が違うけど……そうなの?」
「人によって始まる場所は様々なんです。だからああやって、包帯の場所が異なるんです」
包帯の下のことを想像して、あたしは背中に寒いものが走った。
ひび割れた肌。
そこからボロボロと砂が落ちていく。
落ちた砂は山を作り。
積もり積もって小さな砂漠を作る。
こんな病気になったとしたら?
あたし、耐えられる?
ううん。
きっと発狂しちゃうにきまってる。
そのとき、耳を引き裂くような悲鳴が聞こえた。
女の人の絶叫!!
「どうしたの!?」
フランがあたしをかばうように前に立った。