彼氏は年下ナルシスト!?
「舞ー!!」
この声は…
「ボンキュッボン…」
「は?」
「朽木、ボンキュッボン好きなんだってね。しかも私、年上だし…敬語。」
「別に、カレカノなんだからタメでいーじゃん!学校違うから先輩じゃないし…それに、朽木じゃなくて英二って呼べよ!」
ボンキュッボンはスルーかよ…
しかも『英二』って呼べだと?
無理。
「……」
「うっわ無視!?いーけど…それよかメアド教えてよ!塾は火・金だから会える日限られてるし…。」
「テキトーに誰かに聞いて。」
朽木のテンションの高さについていけなくてその場から離れようとした。
ガシッ
腕を掴まれて、朽木の傍に引き寄せられた。
「誰に聞くんでも良いなら、とっくに誰かに聞いてる。俺は、舞に直接聞きたいんだ!!」
え……え゛!?
朽木の目があまりにも真剣で…
「うん…。」
不覚にも、素直に携帯を出してしまった。
「貸して。」
朽木は、私の手から携帯を取ると何かし始めた。
ピポパポピポパポ
「何してんの?」
「はいっ!出来た!メアド交換しといたから!てゆーか、舞はやくクラスに行ったほうがいいんじゃない?時間やばくない?」
「え…あ゛ーーー!」
腕時計を見ると、授業がもう始まっている時間!
ヤバイ!
走り出そうとした瞬間
ガシッ
「舞、知ってる?さっき、舞が初めて俺の顔をちゃんと見たんだよ?」
「へ?」
「惚れ直した?」
「は?」
何言ってんだコイツ?
「舞、時間大丈夫?」
って、大丈夫じゃなーい!
つか、お前のせいだろー!!
私は今度こそ、クラスに向かって走りだした。