お前は絶対俺のもの
そう言うと、沖田陸は驚いた顔をして、
「は……あはははっ!」
いきなり笑い始めた。
今度驚いたのは私だ。
そして息をひとつはく。
「参ったよ……」
そう言った。
そのときの沖田陸の笑顔に私の胸は少しだけ跳ねた。
「アンタ、すごい数学好きなんでしょ。」
「ご名答♪」
ニシシと笑うヤツ。
今私、長瀬先生の代わりがコイツで良かったって
ほんの少しだけ……
思ったかも。
最低なヤツだったはずなのになぁ。
こんな数日で人の印象って変わっちゃうものなんだろうか。