お前は絶対俺のもの



そして、廊下を2人で歩いていたとき、



ドンッ


「痛っ!」


通りすがりの男子がぶつかってきた。


肩に痛みをおぼえて、体がぐらりと揺れる。


!!!


やば……


倒れる!!



「きゃ……」


ぐっと目をつぶったとき、


ばっ


私の体は温もりに包まれた。


「っセーフ…!」


え……?


顔をあげると、


平野くんの顔が近くにあった。


そして、今私は平野くんに抱き止められていることがわかった。


「倒れなくてよかった。セーフだね。」


平野くんはそう言って私を離した。


「ありがとう。」


よかったぁ。平野くんのおかげで教材も落とさずにすんだし。


本当に紳士的。
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