お前は絶対俺のもの



「へぇ〜、亜紀ちゃん沖田先生狙いかぁ……」


ビクッ


突然横からきこえた優奈の声に驚いた。


しばらく思考が停止していたみたい……。



亜紀ちゃん……


そうなんだ……。



そう言われてみれば、いくつか思い当たることがあった。


授業中のたくさんの発言。

そして授業が終わったあと、いつも沖田陸に質問をしに行っていた。


亜紀ちゃんは前から沖田陸のこと……?


「そ……か……」


そうだよ。

アイツのことそういう目で見ている子、


たくさんいるはずだよね。


分かってたはずなのになんで驚いてんだろ私。


なんでこんなに心臓はドクドクいってるんだろう。



この気持ちの正体は分かっているはずなのに……

頭のなかの危険信号がチカチカして、



『気づくな、気づくな。』



そう言って邪魔してきて

自分の気持ちが分からない……
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