お前は絶対俺のもの



「風香はいいの?」

「え?」



優奈の質問の意味がわからず、私は次のことばをまっていた。



「風香は沖田先生のこといいの?」


「え……」


優奈のことばにどきりとする。


「な、なんで……?」


無理やり口角を上げてみるけど……

だめだ。


ちゃんと笑えない。



「だってさ、仲良いじゃんふたり。」

「!!」


え……


まわりから見ると私たち仲良く見えるの?



なんでだろう。


こんなときに限って


不良から助けてもらったときのこと。


沖田陸が授業をやっているときの真剣な顔。


放課後、残って勉強を教えてもらったときのこと。


そして昨日の沖田陸のことば。



そんなことばかり思い出してしまう。








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