君想い【実話】
あの頃
中学3年の秋。
「まだ暑いね〜!」
友達の真理が言った。
「もう9月なのにねー」
あたしたちは教室のベランダからグランドを見ながら話していた。
あたしの隣で下敷きをうちわ代わりにしてあおいでいるのは友達の吉川真理。
真「こんなの見てたらもっと暑くなってくる!!!」
グランドでは2年生の男子が野球をしていた。
「見なきゃいーでしょ」
あたしは言った。
真「あの人なかなかかっこいい!」
そんなこと言ってる真理を無視してあたしは教室に入った。