悲しみと魔法と、そして明日と
「ふぅ・・・そんなことも知らんの?このアオミドロが」

メガネを中指で掛け直したユウリが言った。

「何そのけなし方!?もっと優しくしてッ!!」

「キモイ」

「ああ、キモイな」

リクはこのメンバーでイジメられっ子のようだ。

「よく聞けよアメーバ。この戦いは長い歴史の中でも暗黒の歴史と呼ばれる時代に始まった血を血で洗う争いの結末に登場した云わば伝説の遊戯だ」

「アメーバとアオミドロってどっちがレベル高いんだよ」

「リクってどっちかっていうとアメーバ的な存在感かもし出してるよ。つか話長そうだからリクのリンゴもらうわ」

そんな二人を無視しユウリは話を続ける。ちょっと電波だ。

「(中略)そして、その戦争を終結させたのがこの遊戯だ。名はトランプ・タワー・バトル、略してT.T.Bだッ!!!」

拳を振り上げ高々と宣言するユウリ。目を輝かせてそんなユウリを見つめるショウ。そしてリクは・・・

「どうでもいいです」

一蹴。
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