悲しみと魔法と、そして明日と
「私の我がままに付き合ってもらい本当に申し訳ないと思ってる」

ナツは頭を下げた。その顔には焦りと妹を案じる表情が見て伺える。

「さっそくだが作戦を・・・」

「ちょっと待ってくれよ。成功した暁にはいくら報酬を頂けるんですかねぇ?西四役のナツさんよぉ。こっちはビジネスで来てるんだよ」

小汚い感じのオヤジが言った。周りの男たちも同意したように頷いている。

「・・・一人につき、5万だ」

ナツが俯きながら言った。周りがざわつく。

「おい、ふざけてんのか?あんたの大事な大事な妹を救う為に立ち上がった勇者たちに5万??一ヶ月の食いブチがいいとこじゃねぇか!!」

先ほどの小汚いオヤジが叫ぶ。

「このオヤジの言う通りだよ。ボルグは賞金首で報酬金は200万だぜ?弟のシュルですら50万の賞金首なのにそれはちと厳しいって」

リクを全黒と呼んだツバキコも叫んでいる。

「すまない・・・今はこれ以上出すことが出来ないんだ。お願いだ。協力してくれ!」

再びナツが頭を下げるが、集まっていた男たちは全員部屋を出て行った。三人組の女の子たちも例外で無いようだ。

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