やくざな主人と生意気ペット
やくざと野菜と時々大福
早速早乙女さんの所に来ちゃいましたよ、あたし。
目的はただ一つ。
神無月さんの情報を聞き出してしまいたいのさ。
べっ…、別にアイツの事なんか好きとか…そんなんじゃないんだからねッ!
やべぇ、ツンデレいいね。
アスカさんに教えてもらった事務所(やっぱヤクザじゃん)を探す。
やっぱ暗い路地裏とかにあんのかな。
こえーな、どうしよ。
帰ろっかな。
流石に交番では聞けねーしな、あたしそんな馬鹿じゃねーし。
「おーい、こはるちゃーんっ」
ん?あれあれ?この殺人並にカワユイ(死語)声は……!
早乙女さんだよ、おい!
「もーっ、迷ったんなら連絡してよね!この辺危ないんだから」
「あ、はい、すません」
なんだこのカワユさ(大切な事なので二回言いました)。
成人男性が怒って"もーっ"なんて言うの、聞いたことありますか?
牛か!?ホルスタイン、ミルタンク!
「うちの事務所はココね」
早乙女さんに連れられて来た事務所はなんとまあ、あたしのイメージ通り。
完全に昔ながらのヤクザ屋さんって感じの。
何が殺し屋だ神無月の野郎。
かっこつけてんじゃねーよ、馬鹿御主人様。
中に入れてもらうと事務所には誰もいなかった。
.