やくざな主人と生意気ペット
やくざと野菜と時々大福


早速早乙女さんの所に来ちゃいましたよ、あたし。

目的はただ一つ。

神無月さんの情報を聞き出してしまいたいのさ。

べっ…、別にアイツの事なんか好きとか…そんなんじゃないんだからねッ!

やべぇ、ツンデレいいね。


アスカさんに教えてもらった事務所(やっぱヤクザじゃん)を探す。

やっぱ暗い路地裏とかにあんのかな。
こえーな、どうしよ。
帰ろっかな。

流石に交番では聞けねーしな、あたしそんな馬鹿じゃねーし。



「おーい、こはるちゃーんっ」


ん?あれあれ?この殺人並にカワユイ(死語)声は……!

早乙女さんだよ、おい!


「もーっ、迷ったんなら連絡してよね!この辺危ないんだから」

「あ、はい、すません」



なんだこのカワユさ(大切な事なので二回言いました)。

成人男性が怒って"もーっ"なんて言うの、聞いたことありますか?

牛か!?ホルスタイン、ミルタンク!


「うちの事務所はココね」

早乙女さんに連れられて来た事務所はなんとまあ、あたしのイメージ通り。

完全に昔ながらのヤクザ屋さんって感じの。

何が殺し屋だ神無月の野郎。
かっこつけてんじゃねーよ、馬鹿御主人様。


中に入れてもらうと事務所には誰もいなかった。




.
< 10 / 37 >

この作品をシェア

pagetop