やくざな主人と生意気ペット
リビングに連れて行かれると、アスカさんの他にも人がいた。
「こいつらも紹介しとくわ。こはるも何かと世話になるだろうから」
「あ、はい」
さっきのショックでそれどころじゃないんですが。
「まずアスカさん。俺の上司な」
「どーも。こはるチャンの事は神無月からよく聞いてる。何か困った事があったら言ってね、女同士でなきゃ言えない事もあるでしょうから」
「あ、はい、ありがとうございます」
「アスカさんはレズだから気をつけろよ」
「神無月、血が見たいのかしら?」
「すんません」
あの神無月さんが謝ってる。
偉いんだ、アスカさんて。
そしてレズなのか。
てゆかあたしの話してんのか。気になるぜ、くそう。
「そんでコイツが同僚の…」
「アキラでーす!いやあ、こはるちゃんホンマ可愛いなあ〜。神無月やなくて俺にしときぃな〜」
「てめえ、こはるから離れろ」
「ええやんか〜!神無月のケチ!なあ、こはるちゃん?」
「触らないで下さい、今あたしに絡まないで下さい」
なんだこいつ。
ちょっと格好いいけど、無造作ヘアーと喋り方と馴れ馴れしいのが気に入らないな。
.