「私、先生の事が大好きです…」
 「あ、いや…なんとなく久しぶりに来てみただけで…あ、新入部員が来たんだよね?」
 
 ちら、と私を見た、気がした。
 まさか先生、私のことが気になって…?
 いやいや、そんな。そんなことあるわけない。

 「あ、そうなんですよ。友人の亜紀が…」
 「さ、3-A相田亜紀です!よろしくお願いします!」

 沙雪の紹介に、思わずフライング気味に立ち上がり、勢いよく言う私。
 やばい、空気を読み違えた気がする…。

 「あ、あぁ。よろしくね。天体観測くらいしかほとんど活動はないけど」

 若干、シーンとした感じの室内に響いた私の声に、少しびっくりしながらも笑顔で返してくれた。
 ああ、先生ってばやさしい。
 
 「んじゃ、がんばってね~」

 先生は、言って部室を後にした。

 こうやって、少しずつ先生との距離が縮まってゆくんだろうか。
 たくさん、お話出来る様に、なるんだろうか…。
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