夜の街から
応答(こたえ)
目覚めると、お昼の2時過ぎだった。
帰ってきたのが朝方だから、仕方が無いのだけれど。
でも、昨日は衝撃的だった。
直ぐにありありと思い出される彼等の表情。
―――…今は考えるのを止そう。
取り敢えずお風呂に入る。
疲れた身体には何よりの薬だった。
今日が日曜日で、本当に良かった。
考える時間もある。
勿論、学校があったなら2時過ぎに起きた時点で絶望的だけれども。
湯船に浸かりながら一つひとつゆっくり思い出す。
…―――稀癒はあたしが好き。
…―――壱貴もあたしが好き。
…―――壱貴はアーティストで、作詞作曲もしていること。
…―――あたしのCDを出そうとしていること。
…―――その為に最近忙しく動いていたこと。
一度に起こりすぎて、何だか夢幻(ゆめ)のようだ。