夜の街から
「え?」
「こんばんは。」
「なんでここに…」
「それは私がファンだからだよ。」
「……―――――はぁ?」
「あたしのお家、この近くでね。よくここに来るの。」
「いつから知ってた?」
「ライブ始めた、最初から。」
「全然、分からなかった。」
「そりゃあ、クラス違うし。私は全然そんなんじゃ無かったけど、慶華ちゃん有名人だもの。」
「あたしが有名?」
「うん。最初は高嶺の華って言われてて…冷たかったって言うか、何て言うか……。」
「あー、うん。」
「でも、途中から雰囲気変わったっていうか、スゴイ親しみやすくなったっていうか。」