夜の街から
「ねぇ!聞いて!!」
嬉しそうに話し掛けてきた葵子を見て幸せな気分にさせたあたしを奈落の底に突き落としたのは葵子だった。
「どうしたの?」
「あたし、彼氏が出来たの!」
……――――――え?
「実は前から少しだけ気になってた人何だけどね、」
……――――――うそ?
「あたしの事前から好きだったって!」
……――――――何、言って?
「昨日告白されたの!ねぇ!聞いてる?」
「え?あぁ、うん。彼氏でしょ?」
「そうなの!もう、カッコいいんだよ。身長なんて180は裕に越してて、」
それから、頬を緩ませて一生懸命彼の長所を話す。
極めつけは。
「作れば良いのに、彼氏。慶華ちゃんなら直ぐ出来るのに。」