夜の街から
堪えられなかったあたしはその後の授業は全てフケてしまった。
保健室、ベッドに転がりながら、苦しさに堪えきれず涙が零れた。
帰りに、申し訳なさそうに葵子が彼氏を連れてやってきた。
……――――葵子の彼氏なんて見たくなかった。
「ゴメン、今日は藍君と帰るから一緒に帰れないの。」
「え?ホントに?」
「……―――うん。」
「あっ、そうだよね。付き合ってるんだもんね。あたし、お邪魔虫だよね。ごめんごめん、空気読んでなかったよ。あたしダメだなッッ!それじゃあ、あたしは帰るよ。また明日学校でねッッ」
「慶華ちゃん!」
あたしは無理矢理話を終らせて、用意されてる車に乗り込んだ。
後ろであたしの名前を叫んでる葵子の声を振り切るように急いでドアを閉めた。
直ぐに鳴る携帯すら鬱陶しくて、電源を落とした。