夜の街から

散々自慢とも取れる話された後、やっと解放された。
口が減る処を全く知らない、そんな感じだった。


でも翌日迎えに来た時は饒舌、って訳じゃ無かったから多分あれは昨日限定だったのかもしれない。

あたしは少しだけ、あたし自身の話をすると心地好い揺れに誘われて眠りに着く。
それがお決まりのパターンになった。

最初、眠ってしまって起きた時にあんまりにも無防備過ぎると気が付いて、手を出したら即刻‘負け’ってルールを追加した。
あんまりだ、って顔をその人はしてたけど「仕方ない。」とだけ呟いて、了承してくれた。


日を追って行く毎に、更に強く惹かれてゆく事にも気が付いた。
でも、下らないプライドが邪魔をして素直になれない。

‘負け’たくない。


ゲームである以上、その意識が離れない。
つまらない意地張ってないでさっさと認めれば良いのに、って思うけど賭け事に諦めが着かない。


だんだんあたしはどうしたいのか、さっぱり解らなくなってしまった。


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