夜の街から

スッと腕が離れて、再び見詰め合う体勢になった。


「ホントの気持ちは?」

「えッ…、えっと……。」

もう気持ちは伝わってるはず。
分かってるのに敢えてきくその人。

たかが告白。
されど告白。

ホントに今更、だと思う。
でも恥ずかしい。


「答えて?」

「えっと、ね、……すッ、好きッ」

言っちゃった!!!
恥ずかしくて、顔が紅くなるのが分かるぐらい熱い。
紅潮した顔を見られたくなくて俯く。


「―――――…ッ」

何の前触れも無く、抱き締められて驚いた。
顔を覗こうと首を捻ると、


「今、見ないで。今の俺、ヤバいから。」


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