夜の街から
ひとり。 -1人-
視線
その公園には、今夜は誰1人いない。
ただ電灯の灯った寂しさのただよう。
少しがっかり。
そんなに簡単に見つかるわけ無いのに期待してしまったあたしが残念でならない。
仕方ないので、繁華街に向かって歩みを進める。
人のたくさん交錯する場所なら見付けられるかも、そんな気がした。
繁華街に向かう途中で目に止まる幾つかの公園。
寂しさが支配しているようで、でも、どことなく優しさが残るように見える。
時々足をとめ、眺めてみる。
そこで初めて、あたしは幼い頃に公園で遊んだ事が無いのに気付く。