夜の街から
初ライブの日取りを勝手に決められ、しぶしぶ頷いた。
頷いてからが早かった。
気付くと前日。
気付くと一時間前。
気付くと本番。
最初だから、と壱貴がお客様第一号になってくれた。
歌いきった後に、気付いたら2、30人の人だかり。
アンコールをせがまれて一曲目を再び。
疲れきって帰路に着く。
満足げな顔であたしを送ってくれた。
二度目、三度目と少しずつお客様は増えていく。
気付いたらあたしが来る前に数名のお客様がいつものあたしの場所のに来てくださる様になってた。