ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
「それにしても、ホントに大胆だね~水嶋は」
シゲさんはジントニックからモヒートに変わり、軽く口に含ます。
モヒートのミントが鼻腔を擽る。
ライムの次はミント……。爽やかさがウリのシゲさんに似合う酒だと思った。
「………ホント俺、見境なく突っ走るっつーか」
「仕事ン時もそうだけど、恋となると余計にこうだよね」
シゲさんがこめかみのところに両手を当て、前に出す。脇目を振らず真っ直ぐしか見ないというジェスチャーとすぐ理解できた。
「…………ごもっとも」
俺は、残り僅かな3杯目のジントニックを一気に飲み干した。