ページェント・イブ ～エリー My Love～【長編】

10日前、東京であったヘアーショーの為、アタシは髪をブリーチにしてた。

西洋人に近い明るめな金色にしてたんだけど、そのまんま戻さないで放置プレイ。

今朝、戻す時間なかったし………（泣）。

結局、髪をアメピンとかできっちりと纏めてアップ。外から見られる髪の面積を少なくしてみたワケ。

このテのテクがあって、ホッ。
美容師でよかったあ～って久々に思った。

「大丈夫かな………？髪」

彼は運転中だったけど、チラッとアタシを見た。

そして、視界を進行方向に戻し、にこやかに、
「大丈夫だって。エリ、カワイイよ♪」
って。

そのコトバに気分的に救われた感はあったけど、“カワイイ”とか言われるとこっ恥ずかしくなる。

「今日は服も随分と大人っぽいね」

「………だって、シンのご両親に会うのにヘンなカッコできないでしょ？」

「それもそうだな………」