ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
…………何?
フワッとした、ほっこりとした笑顔は。
遮られたコトバも忘れ、アタシは、シンのおばーさまにすっかり見取れてしまった。
女優みたいにすっ…としてて………オーラがあった。
「生き甲斐が一つでもあると、人生違ってみえるものなのよ……真一にもいつも言ってるの。衣理さん、あなたにもお持ちかしら?………って、まだ若いみたいだから………これからよね」
「え……」
急な展開に脳への命令が鈍く、すぐに言葉が出なかった。
「それにしてもタカラヅカ、いいわよ~♪解らないならば、私が教えるから♪タカラヅカはね…」
「ばあさん……もういいっちゃ…エリ、ゴメンよ……女性みるとすぐ宝塚だから気にしないで」
タカラヅカについて話し出そうとするおばーさまに割ってシンが申し訳なさげに謝った。
その時のおばーさまは、まるで少女のような。
見た目女優さんみたいなのに………カワイイ♪