ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
「“ミーナ”なんて名前なのに、オスなんだよ、コイツ。何か、ヘンだろ?」
「え?そーなの?………メスかと思った」
「ネコってものすごく気まま。都合いい時だけ寄って来て、後は知らんぷり。でも、めんこいのな」
シンも、ミーナの背中から腰辺りをゆっくり撫でる。
ふと、シンの方に目をやる。
アタシの複雑化した胸に、一滴。
普段見ない、シンのほころんだ表情がこぼれ落ちる―――。
胸が苦しくなる。
「エリ?どうした?」
アタシのココロを、もし、見るコトができたら。
「う、ううん。ミーナ、カワイイね………」
きっと、バラバラになったモザイクのようなタイルが浮かぶ、マーブルの海なんだろうな。
静かに思う、もう一人の自分がいる。
「え?そーなの?………メスかと思った」
「ネコってものすごく気まま。都合いい時だけ寄って来て、後は知らんぷり。でも、めんこいのな」
シンも、ミーナの背中から腰辺りをゆっくり撫でる。
ふと、シンの方に目をやる。
アタシの複雑化した胸に、一滴。
普段見ない、シンのほころんだ表情がこぼれ落ちる―――。
胸が苦しくなる。
「エリ?どうした?」
アタシのココロを、もし、見るコトができたら。
「う、ううん。ミーナ、カワイイね………」
きっと、バラバラになったモザイクのようなタイルが浮かぶ、マーブルの海なんだろうな。
静かに思う、もう一人の自分がいる。