ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
「――――――300円になります」
結局、俺はエリに叩かれた雑誌を買い取ることに。
ジーンズ後ろの右ポケットから、財布を出し、小銭を確認する。
ジャラジャラしてる小銭を、長財布に入れたくないのもあり、あまり小銭を使わずに、カードにしてしまう俺。
小銭、増やしたくねぇな………。
ふと、レジ脇を見ると、“あったかい”と書かれたホットドリンクが。
何も考えず、一つだけ取り、
「………あ、あとこれも…………」
たまたま、財布に入ってた500円玉で支払った。
「……………お騒がせして、すいませんでした………」
エリが深々と頭を下げて、バイトらしき男に謝った。
「……………すいません………でした………」
俺も、軽く頭を下げ、一緒に謝った。
「………今はお客さんいなかったからよかったですが、居たら大変でしたよ………今度から気をつけて下さいね」
「………ハイ」