ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
「あ~っ!それにしても二次試験は難しかった~っ!結局、筆記ボロボロで落ちたし………」
頭をくしゃっとさせるが、つい、声がデカくなり、周りの客が俺をジロッと見た。
やべ………。
「すみません………私が………水嶋を焦らせてしまったんじゃないかって、後悔してます。だからあの時の二次の結果が―――――」
「シゲさん!それは違いますって!」
咄嗟(とっさ)に出た言葉。
荒げてまた声がデカくなる。
俺、シゲさんに何言わせてるんだよっ!
これではまるで、シゲさんに誘われた事で頭がいっぱいになり、二次試験に集中できなかったって思われたよな………。
確かにそう思っていたけど、そんなつもり………。
何て失礼なヤツなんだよ、俺はっ!
言い方悪かった………。
「すみません、シゲさん………」