ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
「もしかして、会議所に勤めてながら診断士目指してるって言うあの、大胆不敵なイケメンのカレ!?」
今のは木下栞(きのした しおり)のコトバ。
さっき、ごま餅を皿に落としたコ。
今春、東京の大学を卒業。
今は地元・仙台のタウン誌で編集の仕事をしてる。
昔から、情報のアンテナの感度がよく、美味しいトコや、服屋なんかのスポットをイチ早くキャッチしてはアタシたちに教えてくれた。
イイ男へのアンテナの感度も高いけど、栞の場合は飽きが早くて。
栞の仕事が仕事なだけに、たまにしか会えないけど、その度に彼氏が変わってたり………。
ホント、飽きっぽい。
そんな栞は、頼り甲斐がある、アネゴ肌。
女にしとくのは勿体ない感じ。
「栞~っ。イケメンかどうかは置いといて………」