ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
#04 To You~From エリ~
―――――夕方5時半にもなれば、サラリーマンや学生で一気にごった返す仙台駅。
スタハも例外ではなかった。
オーダー待ちの列は20人近く。
辺りを見渡すが、満席なのを確認し、テイクアウト用のカップを択ぶ人が殆どだった。
「運よく席空いてよかったな」
そう言って、汗をかいたアイスコーヒーを飲む彼。
結局アタシは、ノブと一緒にスタハに来た。
アタシはキャラメルマキアートを。
ノブは、アタシの的中通り、カフェ・アメリカーノを。
と、“小腹空いたから”と、追加でブルーベリーマフィンもオーダーしていた。
「いや~生き返った~!喉渇いてたし、やっと腰降ろせたし」
頬杖尽きながらキャラメルマキアートを飲むアタシに、微笑んで話すノブ。
目が合った瞬間、反射的に反らしてしまった。
まだアタシ、ノブを真っ直ぐ見つめていられない………。