ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
―――――昼過ぎに茉莉子に電話をかけた時は
“この電話番号は、現在使われておりません―――――”
茉莉子との連絡手段が途切れた事を報せるアナウンスが、リフレインする―――――
何度も
何度も
何度も
リフレインする
完全に、切れた。
仙台駅西口、ペデストリアンデッキ
クリスマスを喜ぶ人たちで賑わう、街の真ん中で
俺は
ケータイを握り締めたまま
キスの余韻が残る唇を噛み殺して
―――――泣いた