ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】


淳子さん。
シンとアタシとのあの出逢いからその他諸々………全て(かな?)知ってる女性の一人。
シンのコト“真ちゃん”って呼んでる。

お店が会議所の会員になってるコトもあり、シンも結構淳子さんと仕事の話をきっかけに親しくなって………。

アタシ自身はと言うと、淳子さんにはたまにだけど、シンのコトで相談に乗ってもらっている。

お店のスタッフも、大体はアタシとシンの仲は知ってるみたいだけど、淳子さんと娘のいずみさんほど、相談しやすい感はなくて。

アタシとシン。
公私共に、淳子さんファミリーにはお世話になってるのでアリマス。


「………しっかし、衣理ちゃんは判り易いよねぇ。一つ!“顔に出る”。二つ!“溜息が増える”。三つ!“行動に顕れる”……仕事中もこの三つが顕著に出てた」

そう言って、ビール片手に指折り数える。

自分ではいつも通りにしてたつもりでも、端からは見え見えだったワケか…。


「衣理ちゃん、最近………シてないでしょ?」

「え?」


「真ちゃんとセックス、してないでしょ?」




< 535 / 755 >

この作品をシェア

pagetop