ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
淳子さん。
シンとアタシとのあの出逢いからその他諸々………全て(かな?)知ってる女性の一人。
シンのコト“真ちゃん”って呼んでる。
お店が会議所の会員になってるコトもあり、シンも結構淳子さんと仕事の話をきっかけに親しくなって………。
アタシ自身はと言うと、淳子さんにはたまにだけど、シンのコトで相談に乗ってもらっている。
お店のスタッフも、大体はアタシとシンの仲は知ってるみたいだけど、淳子さんと娘のいずみさんほど、相談しやすい感はなくて。
アタシとシン。
公私共に、淳子さんファミリーにはお世話になってるのでアリマス。
「………しっかし、衣理ちゃんは判り易いよねぇ。一つ!“顔に出る”。二つ!“溜息が増える”。三つ!“行動に顕れる”……仕事中もこの三つが顕著に出てた」
そう言って、ビール片手に指折り数える。
自分ではいつも通りにしてたつもりでも、端からは見え見えだったワケか…。
「衣理ちゃん、最近………シてないでしょ?」
「え?」
「真ちゃんとセックス、してないでしょ?」