ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
「―――――――――で、衣理ちゃんはどうすんの?」
ドキ。
異口同音。
「いちおーさ、電話して、ハッキリ気持ち言ったら?」
だよね……やっぱ、ソコだよね。
「衣理、店の電話使っていいから」
そーいってくれたのは淳子サンの娘で、ココのマネージャーのいずみサン。
いずみさんは、数々のヘアーショーに入賞してる、母親譲りのスゴ腕。
淳子サン同様にソンケーできる女性。
いずみサンがコードレスの子機を持ってきて私に渡す。
「案外、相手、マジかも」
耳元でいずみサンがそっと呟く。