ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】


「………ふっ………ま~た泣く……」


焦る気持ちも解らなくはないケド、まだこれからだってのに、シンの畳み掛けるような弱気発言のオンパレードに、アタシはつい頭にキちゃって………。

それプラス、シンに逢えなかった寂しかったキモチが一気に爆発。

………何だろ。
色んなコトが胸ン中でごちゃまぜになって。
お酒のチカラがなかったらこんなコトできなかったカモ………?(お酒のせいにしていいのかな?)


必死に涙を隠そうと指で拭うアタシを、目を三日月のように細めて微笑う。


泣くつもりなんて更々なかったのに………。


「………誰のせいだと思ってんのよ………」


そう言って、大きく縁取られた窓際へ、スタスタと歩く。




―――――でもね。


“弱音なんて、お前以外に言わない”


なんて言われたら………なんかウレシイじゃない?


でも。

癪に障るから、素直に返さないもんね………。




―――――うわあ………


窓の外に広がる、仙台の夜景にビックリして、思わず涙が止まっちゃった。


“地上の星”って歌があるケド、まさにアタシの足下には、幾千、幾万もの地上の星たちが、ガラスの破片みたいにキラキラ輝いてた。


光のページェントとはまた違った、都会的でオトナの雰囲気………。


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