ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
真夜中。
もうすぐ、日付が変わろうとしている。
眠りに就く前。
いつものようにアタシは、ノブへ他愛のないメールを作る。
その中に、ウレシイ近況報告。
―――――送信ボタンを押す。
少し経って、メールの着信バイブ。
ノブからのレスだった。
“お疲れ!俺は今、タバコとブラックコーヒーをお供に、期末テスト作成中。ちかれた”
期末テスト。
そっか………もうそんな季節かぁ………。
そういや依生も実緒も遅くまで起きてるから………試験勉強なんだろうな。
二人とも高校受験控えてるし。
夏頃までは、忙しい中弟妹のために、シンが勉強教えてくれていたケド。
シンも、仕事と診断士試験で忙しくてもう三ヶ月位ウチに来てないし………。
邪険にされて以来、電話かけづらくって、時々励ましのメールするだけになってた。
あと逢うって言ったら、月イチの髪切りの時だけ………。
このままシンと、自然消滅になっちゃうんじゃないかな?って、いつも不安でいっぱい。
その後には、
“よかったな、スタッフの人たちとの蟠(わだかま)りが解けて”
そう綴られていた。
ノブにはいつも励まされてばかり。
アタシは………。
何もしてあげていない気がする。
仕事の課題はひとまずクリアしたケド、今度はシンのコト―――――