ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
俺は横浜
結可子が大宮
距離が離れるとダメになるかな
そう思った“中距離恋愛”
大学卒業して
親父の策略(就職難のご時世、今にしてみれば有難かったのかも?)で
俺が仙台に戻り
地元の商工会議所に就職した後も
二人の関係は続いた
互いに忙しかったものの
月に2~3回のペースで
逢っていた
新幹線で互いに
行き来していて
帰りは決まって最終列車
“シンデレラ・エキスプレス”
そのものだった
互いに就き始めた
仕事に慣れることで
精一杯
お互いに
毎日電話する事はなかったが
それに対して
結可子から
文句一つ言われる事はなかった
寧ろ
距離が少し出来た事で
互いの存在の大切さを
改めて知ったというか………
隣に住んでいた時よりも
大事にするようになった
しかし
別れは突然訪れた
意外な形で―――――