ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
―――――付き合って4年目になろうとしていた冬
週末
大宮にいる結可子に逢いに行ってた
いつも通り
金曜の夜から
結可子のアパートで過ごし
レンタカー借りて
都内や
昔一緒に過ごした
横浜へドライブ
日曜日の夜
俺は仙台へ帰る為
大宮駅の新幹線ホームで
最終列車を
待っていた時だった
自販機で買ったばかりの
あったか~いカフェオレを両手で包み
冷たいベンチに二人並んで座る
「あのね………真一……………」
付き合い始めてからは
結可子も
俺の事を“真一”と
名前で呼ぶようになっていた
俺は
プルタブをカシュッと開け
白い湯気の立つカフェオレを
一口味わう
「………あたし………結婚するの…………だから………今日で逢うの…最後にしよ………」
ガコン!!
カラララララ……………
「真一?!」
結可子は急いで
俺が落としたカフェオレの缶を拾い
近くのゴミ箱へ捨てた
俺………
何て解りやすい行動なんだろ
もう一人の俺が
耳元で囁く