ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
大学校初日の夜は、二手に分かれて飲み会。
最初は、“80名全員でどっかの場所借りてやろう”って話も出ていた。
しかし、さすがに80人っつー大人数では…。
………ということで、適当に分かれ、大学校のある東大和市の隣、立川市へ。
俺が行ったところはJR立川駅前。
東橋の近くにある沖縄料理の店“しまんちゅ”。
総勢29名の大所帯。
狭い店内を、詰めに詰めて座る。
その中には、結可子の姿もあった。
俺と結可子は、席は店の端と端。
対角線上に腰を落ち着けた。
この位置ならば、無理に移動しない限りは話せないだろう………。
ちょっとホッとする自分がいた。
ドキッとするが、意識してたら他の事が出来なくなる。
だから、意識しないように、余所事を考えるようにしていた。
なるべく、視線を合わせない。
視線を合わせない………。
そう思いつつ、仲間と会話している間。
無意識のうちに結可子を見てしまう俺がいた。