ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
ジャ―――――
「……………あ~すっきりしたぁ………ありゃ?みずしー、まだいたの?」
「あ…………」
またも、バタンっと、トイレから勢いよく出てきた柳橋。
そのドア音で、我に返った。
「そんなとこでボサッとしてねぇで、まだ宴(うたげ)は終わってねぇぞ、ほれ、行ぐべー!!」
「うげっっ!!ぐ……ぐるし………や………やぎはしさ……手ぇ……洗ってからにしてぇ………」
ヘッドロックされた状態で、俺はトイレからズリズリと、引きずり出された。
まるでマンガのように………。
コイツ、力めちゃめちゃあんのね。
それにしても…………。
手を洗っていないその手でヘッドロックは………やめてくれ。