ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
「………アリガトな。結可子………」
“………あたしもだよ………ありがとう、真一…”
「辛かったよな………ずっと誰にも言えずに悩んでいたんだもんな………俺、何もしてやれねぇけど、結可子の思い、俺が受け止めるから。辛い時はいつだって聞いてやるから。無理だけすんな」
“真一………”
「俺ら、『同期』で『戦友』なんだろ?」
二度目の沈黙―――――
まずったか?俺
下心とかはないんだけど………
“そーゆーの、大宮駅の新幹線ホームで聞きたかったな………”
「えっ?―――――」
“………なーんてね”
“―――――彼女に辛い思いさせちゃダメだよ………真一、もう切るよ。また月曜―――――”
「―――――じゃあ、仙台駅のホームならいいか?」
「えっ?」
「………ウソでしょ………何で?」