ページェント・イブ ~エリー My Love~【長編】
恋の理由なんて要らなかった。



きっと彼も同じ。




だから、会ったばかりのアタシに突然、


「付き合って欲しい」
って、言ってきたんだと思う。



電車に揺られている間も、家路に向かうトキも、家に帰って部屋のベッドで横になってる今も、彼と見た光のページェントのことが、仕切なしに頭の中に流れる。



繰り返し、繰り返し。


頭ン中の映像がテープならば、もうとっくに擦り切れてる。



右手の温もりも、
唇の熱さも、
まだ感覚が残ってる。


何か………妙にリアル………。



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