衆道剣風録 一 決闘!馬ノ首峠!
解決策は差し違えて相果てる!
悲しい衆道の契りの末にそうして心中した『兄弟』の話は聞いたことがある。
静音は修理の剣の切っ先が自分の胸を貫けるように畳に駆け上がり、真っ直ぐに間合いを詰めて剣を振り下ろした。
「あ・・・!?」
修理の剣は静音の胸を突くどころか右の脇に下ろされていた。真っ直ぐに静音を見る瞳。咄嗟に振り下ろした剣を止めたが、そのもの打ちは修理の右腕に当たり肉を少し引き切ることになった。
「な・・・ぜ・・・」
がちゃりと刀を落とし静音は両手で修理の傷を覆う。
「お前に殺されるのなら本望じゃ。刀を拾って斬れ」
静音の大きな目から涙がぶわと溢れ出た。
「いやじゃ・・・死んじゃいやじゃ!」
悲しい衆道の契りの末にそうして心中した『兄弟』の話は聞いたことがある。
静音は修理の剣の切っ先が自分の胸を貫けるように畳に駆け上がり、真っ直ぐに間合いを詰めて剣を振り下ろした。
「あ・・・!?」
修理の剣は静音の胸を突くどころか右の脇に下ろされていた。真っ直ぐに静音を見る瞳。咄嗟に振り下ろした剣を止めたが、そのもの打ちは修理の右腕に当たり肉を少し引き切ることになった。
「な・・・ぜ・・・」
がちゃりと刀を落とし静音は両手で修理の傷を覆う。
「お前に殺されるのなら本望じゃ。刀を拾って斬れ」
静音の大きな目から涙がぶわと溢れ出た。
「いやじゃ・・・死んじゃいやじゃ!」