Riot on the gene



「ま〜こちゃん!おっはよ〜ん!」

教室に入りかけた時、背後からテンション高い声が聞こえてきた。

俺を「まこちゃん」なんて呼ぶのは1人しかいない。

「お前、いい加減にその呼び方やめろよ」

「なんだよつれないなぁ」
このテンション高い男…もとい、岡田祐作はそういいながらも俺の背中に抱きついてきた。

「まこちゃん、いい匂いする〜。さては朝シャンしてきたな」

「いいだろ、それくらい。ってゆーか、離れろよ!暑苦しい!」

教室の中ではクラスメイト達が皆笑ってる。

祐作は毎朝こんな感じで俺にまとわりついてくる。もう、クラスじゃ朝の名物になっている。

だけれども、決して祐作が鬱陶しいとは思っていない。
コイツは高校からの付き合いだけど、妙に気が合う。お互い一人っ子だから、今では兄弟みたいな感覚。

「…あれ?まこちゃん、今日調子悪い?」

「今朝変な時間に起きちゃってさ、それからずーと起きてたからさ、寝不足なんだよ」

「ふ〜ん」

「朝からラブラブだね、二人とも」

席につこうとしたら、隣の席の木下絵里が俺らを茶化してきた。
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