Riot on the gene
2
爆発の規模を物語るかのように大学の校舎を飲み込むように炎がメラメラと燃えている。
テロや不発弾の疑いから生徒は強制的に帰宅させられることになった。俺は帰宅せず、そのままの足で親父がいる大学に向かった。
とにかくこの目で親父の無事を確認したかった。
俺の通っている高校は、親父が研究している大学の付属で同じキャンパス内にあるので10分程で到着することができる。
途中、数台の救急車や消防車が俺を追い越して炎の先へ向かっていった。
俺は後を追うように走った。
キャンパス内に入るのは初めてだったので、とりあえず現場に向かった。
爆発が起こった校舎は炎にまみれ、熱風が差すようにふりそそぎ100メートル以上手前なのに、これ以上近づくことができない。
現場では、消防隊員が必死で消火活動を行ったり、火傷を負った人たちを担架にはこび応急処置をしている。
まるで戦場だ。
俺は周りを見渡し、野次馬っぽい男にたずねた。
「すみません!この校舎はどこの学部ですか?」
「医学部と理学部の共同研究棟だけど…」
理学部!?親父の所属している学部じゃないかっ!
「俺の親父!理学部の加藤准教授見かけませんでしたか?もしかしたら、この中にっ!」
「しっ知らねぇよ!俺、違う学部だし」
俺にどう対応したらいいかわからない男は、そっぽ向いて去っていってしまった。
親父…。
あまりに炎が激しくて、消化活動が滞っている。
俺は、処置を受けている人たちに近寄り1人1人を確認する。
救急車の搬送待ちの人たちは風上に横ならびで寝かされている。
火傷が軽度の人もいれば、皮膚がただれて顔が判別できない人もいる。
20人近くの人がいるが親父らしい人はどこにもみあたらない。
「君!ここは危険だし、搬送の邪魔になるから、安全なところに移動しなさい!」
救急隊の人が俺に注意する。
「すいません!俺の親父が巻き込まれているのかもしれないんです!!」
爆発の規模を物語るかのように大学の校舎を飲み込むように炎がメラメラと燃えている。
テロや不発弾の疑いから生徒は強制的に帰宅させられることになった。俺は帰宅せず、そのままの足で親父がいる大学に向かった。
とにかくこの目で親父の無事を確認したかった。
俺の通っている高校は、親父が研究している大学の付属で同じキャンパス内にあるので10分程で到着することができる。
途中、数台の救急車や消防車が俺を追い越して炎の先へ向かっていった。
俺は後を追うように走った。
キャンパス内に入るのは初めてだったので、とりあえず現場に向かった。
爆発が起こった校舎は炎にまみれ、熱風が差すようにふりそそぎ100メートル以上手前なのに、これ以上近づくことができない。
現場では、消防隊員が必死で消火活動を行ったり、火傷を負った人たちを担架にはこび応急処置をしている。
まるで戦場だ。
俺は周りを見渡し、野次馬っぽい男にたずねた。
「すみません!この校舎はどこの学部ですか?」
「医学部と理学部の共同研究棟だけど…」
理学部!?親父の所属している学部じゃないかっ!
「俺の親父!理学部の加藤准教授見かけませんでしたか?もしかしたら、この中にっ!」
「しっ知らねぇよ!俺、違う学部だし」
俺にどう対応したらいいかわからない男は、そっぽ向いて去っていってしまった。
親父…。
あまりに炎が激しくて、消化活動が滞っている。
俺は、処置を受けている人たちに近寄り1人1人を確認する。
救急車の搬送待ちの人たちは風上に横ならびで寝かされている。
火傷が軽度の人もいれば、皮膚がただれて顔が判別できない人もいる。
20人近くの人がいるが親父らしい人はどこにもみあたらない。
「君!ここは危険だし、搬送の邪魔になるから、安全なところに移動しなさい!」
救急隊の人が俺に注意する。
「すいません!俺の親父が巻き込まれているのかもしれないんです!!」