学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)
それから、あたし達はまた廊下を歩いていた。
なんだか頭がすっきりしなくて
まださっきの夢の中にいるみたいな気分……。
王子様が深町京悟だなんて……なんであんな夢みちゃったんだろう。
思い返すと恥ずかしくて、顔をまともに見れないや……。
そんなあたしの様子に気づくこともなく、
深町京悟はまたあくびをひとつしてから、首をコキコキ鳴らす。
「ふあああ……。あ、そーだ、キーワードわかった?」
「わかんない。
てか、考えてない。あたしも寝ちゃってたし」
「はぁ?」と深町京悟は眉を下げて、心底残念そうな顔を向ける。
「いやいやそれありえないだろ。
キミまで寝てどうすんだっつう話」
そして突然、ギューとあたしの頬をひっぱる。
「いふぁい!(痛い)」