学校イチのチャラ男と手錠∞でつながれちゃった女の子の物語(仮)
深町京悟の思いがけない言葉に、あたしは目を丸くして驚いた。
「オレは本はあんまり読まないけど……。
図書室は嫌いじゃない。
こういうとこ来ると、気分が落ち着くっていうか。
時間がゆっくり流れてるような気になる。
なんかさ、ここだけ外界から遮断されてるような感覚になったりしない?」
「……」
言葉につまったまま何も言わないあたしを、彼は不思議そうに見る。
「桃ちゃん?」
顔を覗き込まれて、パッと目をそらしてしまった。
「あ、ううん。なんでもない……。
う、うん。そうだよね」
驚いた……。
まさか深町京悟も同じように感じてたなんて。
なんだろ?
なんかちょっとくすぐったくて
うれしいな……。